海外で働くということ①

シンガポールは日本人にとって最も生活のしやすい国の一つです。

ここには「リトル東京」と呼ばれる地域もあり、日本語の通じる和食のレストラン、美容院、塾、お稽古事、学校、引越し会社からエアコン掃除会社までたくさんあります。
さまざまな情報が日本語で手に入り、日本語で生活をすることできます。
また、日本人に対する人種差別も基本的にはなく、英語が不得手でも対応してくれます。
それに加えて、生活水準、教育水準も高く、治安もよく、国全体がきれいです。
そして、異なる宗教や文化、価値観が共存しあっている多民族国家であるシンガポールでは、アジアの雰囲気を感じることもでき、「海外で働いてみたい」と思う人にとって これほどいい条件のある国は他にないのではないかと思います。

しかし、ここシンガポールは日本ではなく海外であり、他の国で働くのと同様に 現地の言葉ができなければ 働ける仕事は限られ、せっかく海外にいても結局日本語環境で生活することになってしまいます。

もちろん、それでも貴重な経験はできますが、「海外に出て 何年も働いてきたのに語学が上達しなかった」「海外のやり方に適応できなかった」とされ、帰国後に、年齢もあがり、それに伴う自分の付加価値やスキルがなければ 再就職に不利になることもあります。

「日本で就職がしにくいから」「海外に住んでみたい」という軽い気持ちだけでは、海外で働くことはできません。

単に生活するだけであれば、自分の選択、やり方で進めていくことができますが、海外生活をし、その上 仕事をするということは、現地の文化や国民性を尊重しなければいけないこともあれば、こちらの常識が全く通じない人ともやっていかなければならないこともあります。
日本のように誠実に応えてくれる、気配りがある、責任をもって仕事を全うする、愛社心を持って尽くすなどといったことは あくまでも日本の感覚で 同じことを求めることが難しいことも多々あります。

そして、相手の返事の仕方一つでも不平不満を言い、いつも受身の姿勢で 周りを不親切と感じたり、日本の感覚と違う服装で出社してくる人と距離をおき、日本とは違う不便さ、不自由さ、価値観に直面し、「採用の時とは話しが違う」「○○人とはうまくやれない」と退職を申し出る人もいるのです。

日本にいる海外の会社や人は 日本のやり方を尊重してくれるところが多いのでしょう。
しかし、ここは多民族国家のシンガポールなのです。

ここでは 日本での経験や価値観を持って仕事をしようとすると 歯がゆく思うことや神経が磨り減ることもあります。早くに シンガポールでのやり方を学び、対応できるようにし、その上で日本の誠意ある対応をし続ければ 必ず響く人にも出会えます。
仕事をしていく上で 一度プライドも常識もつぶされる覚悟でいれば、ぐっと世界も広がるのだと思いました。

海外のそういった厳しい環境のなかで仕事をし、自分を磨き続けたならば、どこへ行っても通用するたくましさとスキル、自信が身につけられるのではないでしょうか。

「海外で働きたい」と思っていらっしゃる方は'かっこいい''華やか'といったイメージだけではなく、現地の生活や風習などについても知り、それに対応できるだけの器量があるかを一考された方がいいかもしれません。


【 いろは幼稚園のホームページ 】
http://iroha.sg/
(英語でもご覧いただけます)

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# by irohakids | 2013-09-17 23:00 | 幼稚園の先生・求人

感謝の気持ちを忘れずに

「幼稚園はいつ出来ますか?」「園児募集はなさってますか」というご質問を受けました。

今はまだシンガポールに「日系幼稚園開園する!!」ための取り組み途中ですので、園児募集や詳細についてお問合せいただきましても、現段階では情報の開示ができず、申し訳ございません。


私は これまでに ここシンガポールでおこっている日本人の待機児童のことを知り、敏感期にいる子ども達に教育の機会を作ってあげたい一心で 見切り発車に奔走してまいりました。

いくら 幼児教育の経験があれど、ここは日本ではなくシンガポールで、教育体制も、園の位置付けも、労働基準法から不動産事情まで 全く日本とは性質が異なる国で「幼稚園を開園する」ということは どんなに大変なことか身に沁みてわかりました。

どこから手をつけてもいいかも分からない手探り状態で 不動産業界からフランチャイズオーナー、人材会社、幼児教育施設など ありとあらゆる業界にコンタクトを取り、会い続けてきました。

そして、見えてきたことは、ここシンガポールで「日系幼稚園を開園する」ということは一筋縄ではいかないということでした。

例えば、日本では文部科学省や厚生労働省からの許可、認可がおりると補助金や税制優遇が受けられたり、開園したら、その建物や土地でずっと続けていくことができます。
しかし、シンガポールでは、いくら教育庁の許可がおりたとしても、1ビジネスとして捉えられ、物件においても 高い更新値上げや追い出しを受けることがあるのです。

さまざまな日本との違いやリスクをおかしてまで、「日系幼稚園を開園する」ことについては 随分悩みましたし、何度も何度ももうダメなのではないかと眠れない日もありました。
最後の最後までどうなるのかわかりませんが、今出来ることを一生懸命し、いつか皆さんにもきちんとご報告ができるようになればと思っています。


また この「日系幼稚園」開園に向けて取り組んでいる過程では 今既存にある日系園でもインターナショナル園でも、大変なご苦労をされて今日まで歩んでいらっしゃったということが 少し垣間見れました。

先人の方や現場の先生方のこれまでのご努力のお蔭で こうしてシンガポールの地でも 我々日本人にとって これだけの選択肢が多くあるのだということを知り、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

「通園バスの手配をしてもらって当たり前」「入園準備品についても用意してもらって当然」なのではなく、園側が皆さまがお困りにならないようにと 損得なしに手助けしていることも数多くあることも知りました。


先生方のお仕事や園の取り組みは 目にすることのできるほんの一部でしかありません。
保護者の皆様にも 先生方に感謝の気持ちを伝え 励まし合いながら ご家庭と園とが一緒になって子育て・幼児教育ができるような関係になって欲しいと願います。

【いろは幼稚園のホームページ】
http://iroha.sg
※英語でもご覧いただけます。

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a0318155_1640786.jpg小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています 
イチロー(プロ野球選手)
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# by irohakids | 2013-09-11 01:35 | 幼稚園ができるまで

待機児童に思うこと

シンガポール国内でおこっている「待機児童問題」と 日本国内でおこっている「待機児童問題」では事情の違いはあれ、園に入れない子どもたちがいること、その家族が困っているという点では同じです。

「それならば園の数を増やせばいい」と思われますが、、そこは一筋縄ではいかない あまりにも高いハードルがそびえているために、これまでに需要があっても シンガポールでは園の数が増えてこなかったのだと思います。

‘幼稚園’‘保育園’というのは ただ子どもを預かる場所なのではなく、大切な乳幼児期を過ごしている子どもたちを受け入れ、適切な物的・人的環境のもとで保育をしていく場所です。

日本では「2017年までに新たに40万人の保育所の定員を確保する」「幼保一体化」など叫ばれていますが、今のままですと 各方面からのプレッシャーに耐えながら日々お仕事をなさっている現場にいる先生方を苦しめるだけで、更に離職率があがるだけのようにも思います。
(毎年2万人の就職者に対して 3万人もの離職者がおり、潜在する保育者は68万人にものぼるそうです)

保育士の低賃金、長時間肉体労働、恒常的な人手不足、労働条件の厳しさに加え、自治体は保育所の整備・増設に多くをあてるために 補助金・運営費が人件費にまでまわってこず 職員の非正規化が進んでいるのが実態です。

長い間 現場の先生方の待遇改善を求める声が叫ばれ続けていますが、「待機児童」ばかりが論争にのぼり、先生方の処遇は 一向に改善される気配はありませんでした。

また、いくら潜在する保育士がいても、就職活動をする前におこなう手続きですら、再就職を阻んでいる一因にしか思えません。
下記は保育士の資格情報を更新するためのセンターです。

登録事務処理センター 

ただ氏名や本籍地を変更するのですら、変更届のPDFを取り出すことができず、わざわざ所定の大きさの封筒に 返信用封筒+切手を同封し、センターに郵送し、‘手引き’を取り寄せます。
そのうえで届出・証明書等+郵便為替1600円を払い、提出し、登録完了2ヶ月~までかかるというのです。


現在、私どもは求人募集を始め、国内外から応募の連絡を頂いています。
シンガポールの就労ビザの規定などのために、せっかくご連絡をいただいてもお越しいただけない場合もありました。

その応募者のなかには、ある程度この幼児教育業界の実態を知っている私でも驚き、同時に嘆かわしい気持ちになるような環境や待遇のなかで 一生懸命お仕事をなさっていらっしゃる先生方が少なからずいらっしゃり、心が痛くなりました。

応募いただいたどの先生方もこの幼稚園の仕事にやりがいを感じ、子どもたちの成長を心から喜び、感動のあるこの仕事をこれからも続けていきたいと考えていらっしゃるにも関わらず 一生懸命な先生ほど 身体を壊し、抱え込みすぎ、現状を嘆いているように見受けました。

世間的な評価や処遇は低くても、この幼児教育の仕事は専門性がとても高く 尊い仕事だと思います。

子どもたちと一緒になって泣いて笑って悩んで学んで、、、、その一つひとつが苦労を吹き飛ばし、明日の仕事を頑張る原動力になります。
子どもたちにとっては先生は第二の親であり、先生方にとっても我がの子のように大切なこどもたちなのです。

私も幼児教育が大好きで、子ども達が大好きです。
ですので、どんなに大変でも ここシンガポールで 資金もコネクションも何もありませんでしたが、ゼロから「日系幼稚園開園準備」を始めました。
敏感期にいるこどもたちが待機児童としており、この常夏の地で彷徨う親子がいる現状を知っているのに、どうしても見捨てることができなかったからです。

人の一生の中で、乳幼児期は生涯にわたる人間形成の基礎が培われる本当に重要な時期です。
こどもたちは遊びや生活を通じて、情緒的・知的・社会性を身につけていきます。
また、知的・感情的な面だけでなく、人間関係の面においても、急速に成長する時期でもあるので、集団生活を経験することも とても大切なのです。
乳幼児期にたくさんのことを体で吸収し、経験しておく必要があるのです

そんな子どもたちと いつかこのシンガポールの地で一緒に過ごせる日を夢みています。
また、一緒に働いてくださる先生方、職員の方にとっても、この園が好き!と思えるような風通しのいい園になるよう これからも開園に向けて奔走して頑張っていこうと思います。

【いろは幼稚園のホームページ】
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a0318155_2564942.png困っている人を助けるといっても、一人ひとりの力はきわめて小さい。 自分自身だって非力で、大したことはできないこともわかっている。
でも、一人で世の中全体を救うのは無理でも、身のまわりの五~六人ぐらいになら、手をさし伸べることができるだろう。この五~六人がまた、身のまわりの五~六人に手をさし伸べる気持ちになってくれたら、助けられる人は、二十人、三十人と広がっていく。
こうして、助け合うことが徐々に広がっていけば、やがては世の中全体が救われていくのではないだろうか。
(やなせたかし)
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# by irohakids | 2013-09-09 03:04 | シンガポールの幼児教育事情

寄贈品をいただきました

今日という日は二度ときません。
どんな生き方をするか、どんな考え方をするかは自分で決めることです。
どんな状況であっても 自分にもやれることはあるのだということを 私はこの日系幼稚園開園に向けて歩んでいる今、日々実感しています。
正直、がっかりすること、どうしようもないこともたくさんあります。
それでも前に進めば 素晴らしい出会いもあり、アイディアも広がり、厳しい面があろうとも どうにかしたいという気持ちが強ければ 勇気をもって行動にうつせます。

こどもたちに「生きる力」を身につけさせたいと思った時には、自分の経験をもとに教えがちですが、本当の教育は‘考える術を学ぶこと’だと思います。
それは決して楽な道ではありませんが、自分で動いているからこそ得られるものは 与えられたものよりも ぐっと価値のあるものに感じます。
こどもたちに「生きる力」を問う前に 自分がまずそういう人でありたいです。

  知るだけでは足りない。それを使わなければいけない。
  願うだけでは足りない。それを実行しなければいけない。  
  ゲーテ(詩人)

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今日は日本の園に勤めていた頃に親しんでいた月刊絵本や遊具などを寄贈していただきました。
1冊1冊見せていただき、懐かしさや当時受け持っていた子どもたちのことを思い出しました。

ご賛同いただいた気持ちに感謝致します。
いずれはお気持ちに恩返しができるよう 日系幼稚園開園に向けて 頑張っていきますので、これからも応援、宜しくお願い致します。

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# by irohakids | 2013-09-07 16:13 | ありがとうございます

幼稚園の先生の仕事内容

幼稚園の先生の仕事とは、「こどもたちと一緒になって遊ぶ、こどもたちの成長を感じながら保育を進めていく仕事」というイメージが 一般的でしょうか。

普段 保護者の方やこども達が目にする先生のお仕事は 業務のほんの一部でしかありません。

今回は、幼稚園の先生方がどのようなお仕事をされているかをご紹介致します。
(注:日本にある私立園の一例です。地域・園により仕事内容は異なります)

・・登園前・・

園バスの乗車、園外・園庭の掃除、換気、設備チェック、活動の準備、朝礼、動物・虫・植物の世話、ピアノの練習 等

・・保育時間・・

園児の体調チェック、出欠席確認、朝の会、体操、自由遊び、園外保育、水遊び、一斉保育(歌、リズム遊び、運動、ダンス、製作絵画活動、栽培物・虫などの世話)、昼食、行事の準備、避難訓練、誕生会、連絡帳チェック、歌、ピアノ、読み聞かせ、手遊び 等

※こどもたちに手洗い・うがいを促します。
 衛生面に配慮しつつ、配膳、食育も行います。
 基本的生活習慣を身につけるお手伝い
 (食事・睡眠・排泄・清潔・衣服の着脱)
 →オムツ交換、トイレ補助はもちろん お漏らしをしたこどもの着替え、片付けも行います
 常に子どもの行動・言動に注意をし、気持ちに寄り添うよう心がけます。
 集団生活を通じ社会性を養わせるような保育室の環境設定、遊びや活動も考えます

・・降園後・・

園内掃除、遊具・教具の洗濯・補修、片付け、園バス乗車、保護者対応、行事準備、配布物の作成、遠足の下見、製作物の試作、材料買出し、戸締り、個人記録、カリキュラム・保育案作成(週案・月案・日案)、会議、指導要録(転園・小学校進学の際に提出する書類)、保護者会、懇談会、研修会、研修会のレポート・報告、役所・業者対応、行事の会場設定、リハーサル、延長保育 等
時に大工仕事や草むしり、衣装作り、ペンキ塗りなど 必要であれば何でも行います

※園の行事の例

入園式、卒園式、運動会、発表会、展覧会、季節の行事(こいのぼり、ひなまつり、クリスマス、夏祭り、敬老の日など)、誕生日会、防災避難訓練、交通安全、始業式、終業式、親子ふれあいDAYなど

一つの行事には立案から当日まで数ヶ月かかり、毎日の保育に加えていくつもの準備を平行で行っていきます。

※日々の活動は こどもの年齢、興味、人数、環境などにより、保育士が考えます。
一つの活動(工作など)を行うためにも、さまざまな資料や材料などを研究し、試作、行程を考え、買出し、準備、環境設定をし、ようやく一つの活動になります。


保育士の仕事は 体がいくつあっても 時間がいくらあっても足りません。
上記の仕事内容だけみても、多くの知識や経験が必要なことがみてとれると思います。

そんな毎日のお仕事も すべての行動や準備はこどもたちの喜びや成長へ繋がっていると思うと 大変な仕事もやりがいへと変わっていくものなのです。

実際の保育現場では低賃金・長時間労働で、ほとんどの私立の園では 先生方の情熱に頼って成り立っています。

体力的にも、評価も厳しい中で、それでも頑張っていらっしゃる先生方が全国、全世界で活躍されているのは、やはり そこには幼児教育の面白さがあるからだと思います。
先生方自身も こどもたちから多くのことを学べる、まっすぐで 毎日を一生懸命生きているこどもたちに感動を受けることがあるからこそ、続けていける仕事なのです。

更に今は社会のさまざまなニーズにより、現場の先生方はマルチに活躍することを求められ、一人で何役もこなし、大変な思いをされていらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。

国や自治体、園、保護者の理解により、先生方の処遇を改善し、先生方が職業人として専門性を磨けるような体制作りが必要なのではないかと考えます。

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# by irohakids | 2013-09-04 16:29 | 幼稚園の先生・求人

絵本③ 「絵本の効果」

乳幼児期は脳の発達や感性が養われる とても大切な時期になります。
この時期に子どもたちは 周りの人たちの語りかけ、ふれあいの時間から 少しずつことばや動作を覚え、理解を深め、自分で表現できるようになってきます。

a0318155_0421112.jpgそのなかで「絵本」のもつ役割・効果はとても大きなものがあります。
大人が高い意識を持って 子どもと絵本を読むようになれば、子どもたちの世界もより豊かなものになっていくことでしょう。

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絵本は分かりやすいことばと絵によって 知識、知恵などが示されています。
また テレビのような受身の映像ではなく、本というのは 子どもに考えるゆとりや想像力を養うこともできるものです。
こどもが自分に合ったペースで絵をながめ、読み手の声を聞きながら、ゆったりと本と関わることにより、豊かな心や好奇心が育ちます。

こどもたちが繰り返し「読んで」と求めてくるのは、こども自身が絵本を楽しめるようになった証拠です。
大人はこの「絵本の読み聞かせ」を通し、こどもの心情を知ることもできます。

また、私たち大人も、こども時代に読んでもらった絵本を 再びわが子と一緒に読む幸せを感じながら、少しの間 タイムスリップしたような懐かしさを味わうこともできます。

このことを科学的に述べると、読み聞かせ中は 聞き手であるこどもは「大脳辺縁系」が活発になり、読み手の大人は「前頭葉野」が働くようになるそうです。


下記は「絵本の効果」について まとめてみました。

・心が育つ(愛情・思いやり、豊かな感情)
・イメージ力・創造力が育つ(例:登場人物になり疑似体験ができる)
・表現力が養われる (例:ごっこ遊びにもつながる)
・注意力・集中力がつく
・読み聞かせの声により、落ち着き、情緒が安定する
・スキンシップがとれる
・読み聞かせや絵本が身近にあることにより、活字に抵抗が少なくなる
・語学の習得にいい。語彙が増し、国語力がつく
・思考力・読解力がつく
・学習習慣がつく
・コミュニケーション能力がつく
・社会常識などモラルや世の中のしくみを知る
・親子の楽しい思い出にもなる

など、「絵本の読み聞かせ」は いいこと尽くしです。

難しいことは何もありません。 
子どもと一緒に絵本を読む、読む習慣をつけることが何よりも大切なことです。
是非ご家庭でも 多くの絵本に触れ、絵本大好きな子どもにしていきましょう。

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# by irohakids | 2013-09-04 01:43 | 幼児教育
子どもは「絵本の読み聞かせ」を通じて 喜怒哀楽を体験し、豊かな感情や「心の脳」が育ちます。

その読み聞かせの‘絵本選び’をするうえで、子どもの発達を知ることは大切ですので、今回は大まかな年齢別の特徴と絵本選びのヒントとなることをお伝え致します。

・・・1~2歳児・・・

小さな子ども向けの絵本は、子どもの日常生活やことば遊びなどをシンプルでハッキリとした絵・構成のもので描かれています。
話自体も単純で、繰り返しの言い回しや構造を持つものが多いです。

大人が指をさしながら「これはなに?」と尋ね、「これは時計」と名称を伝え、模倣を繰り返します。

モンテッソーリ教育ではこの2歳児頃のことを「ことばの爆発期」(ことばの敏感期)とし、とても大切な時期になります。(注1 敏感期)

「絵本の読み聞かせ」は こどもの言葉を豊かにする一因にもなります。
最初は大人主導で行われる「読み聞かせ」も、次第に相互で対話できるようになり、子どもも能動的に参加するようになってきます。

また、「絵本の読み聞かせ」は、その絵本の内容だけではなく、会話を通して本のきまりを学びます。
破かずにお話しが終わったら1枚ずつページをめくるという大人にとっては当たり前の行為も、子ども自身が繰り返し繰り返し体験することにより、紙の性質や本の扱い方を知り できるようになるのです。

・・・2~3歳児・・・

この頃になると、単純な繰り返しの絵本から、ストーリー性のある絵本へと移行してきます。
これは、ことばだけではなく、身体を通して、発声・視線・身振り・表情・指差しなどさまざまな表現で 子ども自身が絵本の世界に関わるようになってくるからです。
絵本を媒介にし、物語と向き合い、自分と登場人物を重ねて 話の中へ入っていきます。そのため、同じ動作や口調を真似たり、身体を動かして読むようにもなってきます。

子どもは演じ手になることにより、感情のコントロールやコミュニケーションの仕方や考えを学んでいるのです。
やがて、こうした行動は‘ごっこ遊び’へと発展していきます。

・・・4歳児~・・・

成長とともに、全身で感情を表現することから、視覚・聴覚をつかい、本と関わるようになってきます。
素話のように、静かに黙って聞くことができるようになり、想像力を働かせて楽しめるようになってきます。
ことばの意味や話の流れを心で感じ、考えるようになってくるのです。

それまでの‘大人・絵本・子ども’の三者関係から ‘絵本・子ども’の二者での対話へと変わっていきます。

だからこそ、しっかりと関わりをもてる低年齢の頃から、毎日読み聞かせをする・本に親しむ習慣をつくることが大切になってくるのです。

a0318155_23104283.jpg子どもは「絵本の読み聞かせ」が大好きです。
その共有した時間や触れあいが、こどもの心の基盤にもなります。

子どもの成長や発達・興味に合わせ、絵本を選び、忙しい日常の中でも ゆっくり過ごす時間をもち、お話しを積みかねていきながら、家族の絆もどんどん深めていける「絵本の読み聞かせ」は今の時期だからこそできる大切な時間です。
どうかご家庭でも是非「絵本の読み聞かせ」をし、こどもと一緒に大好きな絵本探しをしてみてください。

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(注1)「敏感期とは」

モンテッソーリ教育では、子どもがその時発達させようとしている能力に関わる事柄に、特に敏感になり、執着する時期のことをさします。

『敏感期とは、成長の過程にある生物、つまり生物の幼年期にみられる特別な感受性にかかわります。その感受性は長くは続かず、ある一定の特性を獲得するためだけに限られます。ひとたびその特性が発達すれば、感受性はなくなります』(マリア モンテッソーリ)

その敏感期の子どもに、それにあった環境を整え、お仕事を提示すると、驚くほどの吸収力で獲得していきます。

『子どもたちが敏感期にあるときは、彼らは非常に熱中したり著しい活力の爆発をおこしたりします。その敏感期が過ぎると、子どもは無関心になります。・・子どもが敏感期にある時、彼は燃え立つ炎のように、その発達の特別な敏感性に関係のあるものはすべて自分の活動の中で、ことどごくむさぼり食います。』(マリア モンテッソーリ)

敏感期は一過性のものであり、それを逃すと後々取り返すのに大きな努力を必要となります。
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# by irohakids | 2013-09-01 23:12 | 幼児教育

絵本① 「読み聞かせ」

寄贈品で「絵本」をいただけるという大変ありがたいお申し出をいただきました。

こどもにとって「絵本」は、心を豊かにする大切なものです。
また、「絵本の読み聞かせ」はこどもにとって貴重なスキンシップの時間であり、自己肯定感を体感する時間でもあります。

今回は その「絵本」「読み聞かせ」について、投稿致します。
いま一度、その意味や大切さを認識し、こどもたちの世界が豊かになることを願います。

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a0318155_12344311.jpg「読み聞かせ」は子どもの興味、情緒的発達、想像力、言語能力に影響をもたらします。

「読み聞かせ」をする人間の声は、子どもの精神状態を落ち着かせるものでもあります。

また、「読み聞かせ」は聞き手である子どもにとってだけではなく、読み手である大人にも影響をもたらします。

絵本の「読み聞かせ」とは、大人とこどもの親密な人間関係を基盤として、大人が文章を朗読し、子どもが絵を見ながら大人の音読を聞くことです。

子どもと一緒にその時間を絵本をもとに過ごす。読み手と聞き手とがその歓びを分かち合うこと、大人が子どもの表情を見ながら、そして気持ちを考えながら話すことで絆を深める機会にもなります。

子どもは繰り返し繰り返し同じ本を読みたがります。
一度読んだ本を繰り返し読むと、子どもの反応が多くなります。
自分で発見したこと、思ったことを言葉にして、時に指差しながら気持ちを伝えてくるからです。
また、長期にわたり、繰り返し読んだ絵本に対しては、子どもが同じ対話パターンを繰り返し楽しむこともあります。
子どもなりにこだわりを持った場面を楽しむことにより、想像力、言語能力だけではなく、人との関わり方も学んでいるのです。

繰り返し絵本を読むことは、大人にとっては「また・・」と思うこともあるかもしれません。
しかし、その子どもの求めに応じて繰り返し読むこと自体が安定感を生み出し、人と対話することの楽しさ、絵本の面白さを確認し、想像力や言葉の使い方を学び、吸収していっているのです。

絵本は時に、こどもの思いを代弁するものにもなり、大人がこどもに伝えたいメッセージをわかりやすく伝えるお話しを見つけることができます。

「読み聞かせ」にはマニュアルはありません。親子で楽しむこと、それが一番なのです。

忙しい日常のなかでも 絵本を読む時間を作り、毎日絵本に親しみ、本が大好き!!なこどもにしていきましょう。

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# by irohakids | 2013-09-01 03:17 | 幼児教育

ローカル・公立の学校

a0318155_24529.png「人材」育成に力を注ぐシンガポールでは、国家予算の約3割を教育費にあてています。
そのため、高い教育水準の環境が整っています。

今回は、ローカル・公立の学校についてご説明致します。
ご参考までに一読いただけますと 幸いです。

ここシンガポールでは 徹底したエリート主義教育を実践しています。

小学校から学力・能力別にクラスが振り分けられ、成績次第で将来の進路が決まります。
その厳しい学歴社会のため、乳幼児の頃から塾やお稽古事をはじめ、人気のある小学校に通わせるために、学区内に引っ越したり、入学申込の優先準備をあげるために、就学前から保護者が80時間のボランティアや地域活動に励むなど、保護者の努力や教育熱は相当なものです。

<シンガポールの教育制度の特徴>

・新年度は1月始まり
・小学校6年、中学校4年、高校2年の6・4・2制
 (初等教育の6年間が義務教育)
・ローカル校はシンガポール国籍及びPR(永住権保持者)が優先
 外国人は残り枠で空きのあるところに申し込める
・シンガポール人は学費は無料
 PR・外国籍の場合は有料
・入学の優先順位・基準はそれぞれの学校が定めている
 抽選の場合は周囲1~2KM圏内に住む児童が最優先となる
・小学校では語学に力を入れており、授業時間の6割が語学にあてられる。
 (英語と母国語)
・小学校4年生には学力試験があり、その結果5・6年生のクラス分けが行われる
 (語学力の高いクラス・普通クラス)
・小学校6年生には卒業試験があり、中学校4年間のクラス分けが行われる
 (特別コース・特級コース・普通コース)(技術・教養)
・中学卒業時にはGCE-OまたはGCE-Nの試験があり、その成績により、入学できる高校がきまる

高等教育でもGVE-A教育認定試験があったりと、常に選抜式の教育システムになっています。

こうした学力至上主義からうまれる弊害、深刻な社会問題もあり、近年ではカリキュラムを見直したり、スポーツや実践的な教育を行う機関も増えてきて、進路の幅を広げる試みが行われています。

こどもを持つ親たちのなかにも 子ども時代はのびのびと育てたい気持ちと、一度でもレールから外れたら、上級クラスに戻る機会はほぼない現実に挟まれ 葛藤をしているようです。

どこの国の親でも こどもを思う気持ちに変わりはありません。
よく生きてほしいと願い、できるだけの機会を作ってあげたいと願い、我が子の可能性を信じています。

色々とシンガポールの教育問題についての賛否もあるのでしょう。
しかし、それぞれに事情や背景があり、多民族国家ならではのカリキュラム、各学校のよさもあります。
その選択に対して 他人が意見を述べることはないと思います。

各家庭で、ローカル校・日本人学校・インターナショナルスクールの特色について調べ、実際に足を運び、その上で それぞれの家庭の考えにあったところを選ばれるといいと思います。

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# by irohakids | 2013-08-31 02:16 | シンガポールの幼児教育事情

次世代を育てる

現在、日本からスカッシュ協会の重鎮である潮木さんが有望な大学生らを引率し、ここシンガポールに遠征にいらっしゃっています。

a0318155_15215416.jpg潮木さんのように30年以上にわたり、第一線で活躍していらっしゃる方が 今もなお こうして大学生ら次世代とともに時間を共有し、自身の持てるコネクションや技術、時間を惜しげもなく与えていらっしゃることは 本当に素晴らしいことだと思います。

また、この南国の気候のなか、大汗を流しながら ひたむきに打ち込んでいる学生らの姿を見て、何か忘れていた大切な気持ちを思い出させてもらいました。


指導者として次世代にスキルや戦術を教え、同世代の選手らが切磋琢磨できる機会を設け、人脈を生かし、素晴らしい歴代の選手らとの交流を図っても、この遠征だけではプロの選手が育つかはわかりません。

それは種を蒔くだけでは花は育たず、その種を発芽させ、選手を育成していくには長時間にわたるフォローが必要だからです。

しかし、こうして何の見返りも求めずに、次代を担う人の育成をおろそかにせず 毎年続けていらっしゃるということ、これこそが「教育」「伝承」なのだと思いました。

自分にとってメリットがあるから育てるというスタンスでは決して人は育ちません。

「育ててあげたんだから~」と言われたら 選手はどう思うでしょうか。

いくら時間をかけて大切に育てても、そこに条件がついてしまったら、一瞬にして情熱が冷め、信頼関係が壊れてしまうこともあるかもしれません。

ご縁のあった人や成長しようと努力する人に、指導者として その環境を整え、言葉だけではなく、一緒になって行う、見せてあげるということの出来る人。
そういう無条件の愛を持った人こそ、‘真の指導者’だと思いました。

「スカッシュ」という競技と 「幼稚園」という幼児教育の場という違いはありますが、‘次世代を育てる’ということは同じで、そのこと自体が人にとっても 社会にとっても 尊い目的なのです。

子どもは社会において財産です。
その未来ある子どもたちを育てていくということこそ、私たち大人の責務なのではないでしょうか。

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平凡な教師は言って聞かせる。
よい教師は説明する。
優秀な教師はやってみせる。
しかし最高の教師 は子どもの心に火をつける。

ウィリアム・ウォード

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下記は今回のシンガポール遠征のブログです。

スカッシュ合宿

今回で23回目の合宿だそうで、潮木さんは23年もの間、日本とシンガポールの架け橋となり、活動を続けていらっしゃいます。

そういう先人が実績を残してくださったからこそ、私たちが今こうしてシンガポールにいられるのだと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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# by irohakids | 2013-08-29 02:00 | メッセージ