シンガポールで日本語と英語のバイリンガル教育を行っております。是非一度当園にご見学にお越しください。


by irohakids

待機児童に思うこと

シンガポール国内でおこっている「待機児童問題」と 日本国内でおこっている「待機児童問題」では事情の違いはあれ、園に入れない子どもたちがいること、その家族が困っているという点では同じです。

「それならば園の数を増やせばいい」と思われますが、、そこは一筋縄ではいかない あまりにも高いハードルがそびえているために、これまでに需要があっても シンガポールでは園の数が増えてこなかったのだと思います。

‘幼稚園’‘保育園’というのは ただ子どもを預かる場所なのではなく、大切な乳幼児期を過ごしている子どもたちを受け入れ、適切な物的・人的環境のもとで保育をしていく場所です。

日本では「2017年までに新たに40万人の保育所の定員を確保する」「幼保一体化」など叫ばれていますが、今のままですと 各方面からのプレッシャーに耐えながら日々お仕事をなさっている現場にいる先生方を苦しめるだけで、更に離職率があがるだけのようにも思います。
(毎年2万人の就職者に対して 3万人もの離職者がおり、潜在する保育者は68万人にものぼるそうです)

保育士の低賃金、長時間肉体労働、恒常的な人手不足、労働条件の厳しさに加え、自治体は保育所の整備・増設に多くをあてるために 補助金・運営費が人件費にまでまわってこず 職員の非正規化が進んでいるのが実態です。

長い間 現場の先生方の待遇改善を求める声が叫ばれ続けていますが、「待機児童」ばかりが論争にのぼり、先生方の処遇は 一向に改善される気配はありませんでした。

また、いくら潜在する保育士がいても、就職活動をする前におこなう手続きですら、再就職を阻んでいる一因にしか思えません。
下記は保育士の資格情報を更新するためのセンターです。

登録事務処理センター 

ただ氏名や本籍地を変更するのですら、変更届のPDFを取り出すことができず、わざわざ所定の大きさの封筒に 返信用封筒+切手を同封し、センターに郵送し、‘手引き’を取り寄せます。
そのうえで届出・証明書等+郵便為替1600円を払い、提出し、登録完了2ヶ月~までかかるというのです。


現在、私どもは求人募集を始め、国内外から応募の連絡を頂いています。
シンガポールの就労ビザの規定などのために、せっかくご連絡をいただいてもお越しいただけない場合もありました。

その応募者のなかには、ある程度この幼児教育業界の実態を知っている私でも驚き、同時に嘆かわしい気持ちになるような環境や待遇のなかで 一生懸命お仕事をなさっていらっしゃる先生方が少なからずいらっしゃり、心が痛くなりました。

応募いただいたどの先生方もこの幼稚園の仕事にやりがいを感じ、子どもたちの成長を心から喜び、感動のあるこの仕事をこれからも続けていきたいと考えていらっしゃるにも関わらず 一生懸命な先生ほど 身体を壊し、抱え込みすぎ、現状を嘆いているように見受けました。

世間的な評価や処遇は低くても、この幼児教育の仕事は専門性がとても高く 尊い仕事だと思います。

子どもたちと一緒になって泣いて笑って悩んで学んで、、、、その一つひとつが苦労を吹き飛ばし、明日の仕事を頑張る原動力になります。
子どもたちにとっては先生は第二の親であり、先生方にとっても我がの子のように大切なこどもたちなのです。

私も幼児教育が大好きで、子ども達が大好きです。
ですので、どんなに大変でも ここシンガポールで 資金もコネクションも何もありませんでしたが、ゼロから「日系幼稚園開園準備」を始めました。
敏感期にいるこどもたちが待機児童としており、この常夏の地で彷徨う親子がいる現状を知っているのに、どうしても見捨てることができなかったからです。

人の一生の中で、乳幼児期は生涯にわたる人間形成の基礎が培われる本当に重要な時期です。
こどもたちは遊びや生活を通じて、情緒的・知的・社会性を身につけていきます。
また、知的・感情的な面だけでなく、人間関係の面においても、急速に成長する時期でもあるので、集団生活を経験することも とても大切なのです。
乳幼児期にたくさんのことを体で吸収し、経験しておく必要があるのです

そんな子どもたちと いつかこのシンガポールの地で一緒に過ごせる日を夢みています。
また、一緒に働いてくださる先生方、職員の方にとっても、この園が好き!と思えるような風通しのいい園になるよう これからも開園に向けて奔走して頑張っていこうと思います。

【いろは幼稚園のホームページ】
http://iroha.sg
※英語でもご覧いただけます。


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a0318155_2564942.png困っている人を助けるといっても、一人ひとりの力はきわめて小さい。 自分自身だって非力で、大したことはできないこともわかっている。
でも、一人で世の中全体を救うのは無理でも、身のまわりの五~六人ぐらいになら、手をさし伸べることができるだろう。この五~六人がまた、身のまわりの五~六人に手をさし伸べる気持ちになってくれたら、助けられる人は、二十人、三十人と広がっていく。
こうして、助け合うことが徐々に広がっていけば、やがては世の中全体が救われていくのではないだろうか。
(やなせたかし)
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by irohakids | 2013-09-09 03:04 | シンガポールの幼児教育事情